志田島園
志田島園は、静岡市の山奥、玉川地区にある7代続くお茶農家です。
栽培から製造まで、すべての行程を家族の手で行う志田島園のお茶は、競争率の高い玉川地区の品評会で、4年連続で最上級の評価を獲得しているといいます。
栽培から販売までこだわる志田島園
うちの農園の特徴は、栽培から製造までをすべて自分たちで行う自園自製であることです。
一般的なお茶農家だと、茶葉を栽培する人と、お茶を製造する人が別なんです。分業制になっているので効率的ではあるけど、コンセプトの一貫性が保ちにくいです。
その点、自園自製だと手間がかかるぶん、お客さまの要望から逆算して栽培方法を考えられるので、こだわりを貫けるんですね。
また、志田島園は販売の一部を、問屋を通さずに自分たちで行っています。つまり、茶葉を栽培するところからお客さまの手に届くところまで、ずっとコントロールできるんです。
魚粕(ぎょかす)の違いはすぐにわかった
問屋さんからは「山らしいお茶にしてほしい」という要望が多いです。
「尺がある」という表現をするのですが、長い針みたいな形で光沢のあること、そして香りが立っていて、力強い味わいのあるお茶が「山らしいお茶」と言われます。
そんなお茶を、こだわりをもってつくっています。どこまで消費者に伝わるかはわかりませんが、問屋さんとかのプロ同士の間ではわかるものです。
もちろん、肥料にもこだわっています。
うちは自家配合で肥料をつくっています。色々な肥料の原料を買ってきて混ぜ合わせていますが、その中の一つが魚粕です。
魚粕を単体で見る機会も多いので、魚粕を使った伊豆川さんの肥料が良いことはすぐにわかりました。
伊豆川飼料の肥料を選んだきっかけ
うちの農園では、もともと魚粕の肥料を使っていました。また、ご縁があったことから、伊豆川さんの肥料をいくつか見せてもらうことになりました。
伊豆川さんの肥料は従来の魚粕肥料に比べて値段もお手頃でしたし、なにより、見るからに魚粕の質が良かった。
魚粕肥料の中には、魚の身がなく、栄養分のないパサパサしたものもあります。一方で良い魚粕肥料は見た目も手触りも匂いも、全然違います。業界では「粘りがある」みたいな言い方をしますが、伊豆川さんの肥料は脂が多くてしっとりしていました。
違いは畑に撒いたときにも出ました。ちょうど今が収穫のシーズンですけど、やっぱり畑が肥えた感じがしましたし、製造中にも肥料の違いを感じるシーンがありました。
また、伊豆川さんが肥料をつくる上でのストーリーも魅力的です。
静岡で水揚げされたマグロを使って、地域内での資源を循環させるという考え方も共感できますし、そのようなストーリーはお茶を買ってくださるお客さまにも喜んでもらえます。
4年連続優等の評価!
伊豆川さんの肥料を配合し始めて6年ほどになります。
それからは、旨みや甘みも上がって、お客さまからも「美味しいね」と言っていただけるようになりました。
品評会での評価が上がりました。
この玉川地区にはこだわりのある職人気質の農家が多くあります。そのため競争レベルがすごく高いのですが、ここ4年間はずっと優等、つまり最上級の評価をいただいています。
次の世代につながる茶業経営を目指す
今まで多くの人びとが紡いできた静岡の茶業ですが、ここにきて後継者がほとんどいなくなるという問題に直面しています。でも、歴史ある茶畑のある静岡の風景を絶やすのはもったいないです。今後は、次の世代につながる茶業経営を意識していきたいです。
また、直販をメインとした販売方法を模索していきたいと考えています。そうするとやはり、たくさんの方に志田島園を知ってもらいたい。
そのためにアピール活動も積極的にしていますし、時々、ツアーや体験イベントもやっています。
実際に畑に来てもらうと、みなさんすごく喜んでくださいますね。ツアーのために周辺の管理も手が抜けなくなって良い循環になっていると思います。
おかげで、志田島園のファンと言ってくださる方も増えてきました。先日のお茶の手摘みイベントでも、80人くらいの方々が集まってくださいました。
これからも、伊豆川さんの肥料をたくさん使って、美味しいお茶をつくっていきたいです。そうすれば、伊豆川さんの肥料も多くの方に知ってもらえますし、そのストーリーも広まって、静岡の美味しいサイクルが加速されるのではないでしょうか。
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