2012年新茶の成分分析(伊藤製茶様)

こんにちは

伊豆川飼料のお客様の「伊藤製茶」さんより、今年の
一番茶の成分を分析した結果を頂きましたので、ご紹介したいと
思います。

伊藤製茶さんは、静岡県牧之原市のお茶農家・製茶工場で、
毎年わが社の魚粕のたくさん入った配合肥料をこだわって使って
頂いております。
(伊藤さんの屋号もマル伊ということで、奇遇にもわが社と同じ
なんです。)

今回の分析の結果はこちらです。

評価スコアは64、ランクは1ということで、かなり良いお茶である
という分析結果です。(ランクの数字が小さいほうが好評価です。)

中でも注目すべきは「アミノ酸」・「テアニン」の数値です。
旨味成分である「アミノ酸」が3.8%、特にお茶の旨味を構成する
アミノ酸の一種「テアニン」の数値が2.0%と高いことがわかります。
このお客様の畑がある地域のお茶のアミノ酸値の平均は約3.3%、
テアニンが1.7%であることからも「旨味」の高いお茶という
ことがわかります。

伊藤さんには、これは毎年魚粕を多く含んだ肥料を施肥している
ことが要因と評価して頂いています。嬉しいことです。
数年前からわが社の肥料を継続して使っていただいておりますが、
年々アミノ酸の数値は増えています。これは、化成肥料だけを与えた
畑では現れない結果だと自負できます。

マグロ魚粕
このことをある農学部の先生とお話しした時に、魚粕肥料を継続
して使うことにより、魚を分解する微生物や菌のようなものが、
土壌の中に特に増えて来て、作物が肥料成分を吸収しやすくなって
いるのではないかとの見解でした。これは確かに納得できます。

お茶の味は好みなどがありますので、アミノ酸だけでは一概には
評価できませんが、評価指標の一つとして茶価を左右する要因と
なりますので、農家さんにとっては重要になってきます。
アミノ酸値などを上げたいと感じている農家さんは、一度わが社の
魚粕肥料をお試しになってはいかがでしょうか。

実際のお茶の味についても、伊藤さんのところにお邪魔した際に
入れてもらうお茶は、いつもとてもおいしいのです。
玉露ではないのですが、玉露のようなトロっとした感じがして
初めて頂いた時には驚きました。お茶の入れかたも上手なのは
間違いないですが、お茶の生育から製茶までこだわってつくって
いる成果なのだと感じます。

私は色々な茶畑を見て回ってまだ2年くらいの素人みたいな者
ですが、素人目で見てもこだわっている方の茶畑は違うのが
わかります。一番わかりやすいのが「枝や葉の密集度」で、
明らかに違います。同じ面積の畑でも、いいお茶がたくさん
収穫できれば、それだけ収入も増えますし(高品質・多収穫)、
更にいいお茶をつくるための投資もできるようになります。

伊藤さんはこの良いサイクルを回すことができている農家さん
だと思います。伊藤さんのような農家さんが増えてくると
日本の農業はもっと盛り上がるのではないでしょうか。

長くなってしまいましたが、厳しい情勢の中、元気のある農家さん
もたくさんいらっしゃいます。機会があれば他の農家さんもご紹介
させて頂きたいと思います。

IzukawaShiryo について

伊豆川飼料株式会社のWebマーケティング兼広報など諸々担当。 静岡県静岡市(旧清水市)出身。理系大学院で数学を専攻し、修了後システムエンジニアとして5年間コンピューターと格闘。30歳を転機に地元静岡に戻り、現在は飼料・肥料・農作物を相手に奮闘中。2015年に日本茶インストラクターの資格を取得し、茶業活性化のための新規事業を画策中。
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